Disney+ (ディズニープラス)で配信が始まった、『クローン・ウォーズ』の最終シリーズ “ファイナルシーズン”。
毎エピソード、新キャラやストーリーに登場した過去ネタを特集&解説していきます!
今回は第5話「夢見るトレース(Gone with a Trace)」!
これまたストーリーの紡がれ方が美しいんです…。
“If there is no path before you, create your own.”
(目の前に道がなければ、自ら切り開け)
▼前話の感想・考察
あらすじ
アナキン・スカイウォーカーの弟子として、ジェダイの道を生きてきたアソーカ・タノ。
しかし、ジェダイ聖堂爆破事件の主犯者に仕立て上げられてしまい、無実の罪でジェダイ・オーダーを追放されてしまう。
アナキンは弟子の無実を証明することに成功するも、アソーカはオーダーを去ることを決断。
コルサントのアンダーワールドにて、未知なる新たな人生を歩み始めるのだった…。
登場キャラクター紹介
新登場の主要キャラクターを紹介します。
アソーカ・タノ
元は、アナキンを師匠に学んだジェダイ・パダワン。
正義感と負けん気が強い性格。
ジェダイ・オーダーを去った後は、コルサントの地下世界「アンダーワールド」へと向かう。
▼詳しい生い立ちはこちらから
アンダーワールドの住人たち
トレース・マルテス
アンダーワールドのレベル1313でメカニックとして生計を立てている。
“空から落ちてきた”アソーカを助けることにした。
ラファ・マルテス
トレースの姉。
表向きはコインランドリーを運営しつつ、闇社会で稼いでいる。
ぶっきらぼうだが、妹想いな一面も。
ピントゥ
コルサント・アンダーワールドのちょっとした犯罪屋。
ラファに金を貸している。
チュン・ソロの解説&感想<ネタバレあり>
特に前半は戦闘シーンがない分、じっくり見入ってしまいました。
演出に思うところあったので、書き記しておきます。今回はひたすら唸らされた。。。
織り込まれた物語
新たなる”旅立ち”
今作見てまず強く感じたのが、エピソード4『新たなる希望』へのオマージュ。
重なりつつも、異なった流れで進んでいくルークとアソーカの旅立ちが対比的に描かれています。
まず同じフォースのテーマからスタートするのが印象的でした。
でもその後は、ルークが暮れる夕日を見つめたのに対し、
夕日を背にして、バイクで光の届かぬ地下へと下っていき、アンダーワールドの暗闇の中でたそがれるアソーカ。
経過は真逆ですが、どちらも銀河が必要とする「希望」となる同じ帰結を迎えました。
セリフまで忠実になぞらえられています。
“What a piece of junk.”(なんてポンコツだ!)
ルークはファルコンを見て、アソーカはぶっ壊れたスピーダーバイクに対して。
旅の始まりはポンコツビークルと共に。。
(そして、ルークはジェダイになり、アソーカはジェダイと決別した・・・)
ルークとアソーカとは別の話ですが、何よりも一番ぐっと来たのが、
ここぞのタイミングで使われるフォース、ジェダイの力!
アソーカがトレースを助けるためにフォースを使ったシーンは…
オビ=ワンがモスアイズリーのカンティーナで、ライトセーバーを抜いた時のように、
ケイナンがウーキーを救うため、ジェダイであることを示したように、
行動の意味があって、超人的で、はっと息を呑むような。。
力強くてアソーカの優しさも滲み出た場面でした。
こどもだけが”違和感”に気付いていたのも象徴的でしたね。
“This is how the Force works!!!!!”
by チュン・ソロ
“誰も信じない”世界
そして、もう一つ根底を流れているのが『ハン・ソロ』の世界観。
アッパーワールドの「政治的戦場」とは違った、アンダーワールドの弱肉強食の「生き残りを懸けた」世界。
ラファの言葉が象徴的です。
「このデカい仕事で、全部上手くいくのよ!」
by ラファ
「他人に頼るな..」「頼れるのは私たち自身だけ、でしょ。分かってるわ」
by ラファ、トレース
ハンの思考、ベケットの生き抜くための知恵と全く同じ。
「この仕事一回やるだけで大金をもらえて、自由になれるのさ。」
by ハン・ソロ(チューバッカに向かって)
「俺がどうやって生き延びてきたか教えてやろうか?誰も信じない、それだけさ。」
by トバイアス・ベケット
てかトレースがいいキャラしてましたね。
弱肉強食の世界で生きるのに慣れていても、真っ直ぐなアソーカを見れば助けたくなる寂しさを抱えていたのでしょう。
あれ、バイクのエンジン動いたのって一つしかない部品(スパーカー)あげたのかな…?
ひとこと感想群
ここからは豆知識やら、ふと思ったことやらを時系列でつらつらと。
★タイトル
今回のタイトル原題は、 “Gone with a Trace”。
“Trace” は「跡」という意味なので直訳すれば、「痕跡を残して去る」とでも言いますか。
でもこれトレースというキャラクター名で捉えれば、「トレースと共に去る」とも取れます。(たぶん)
トレースとの新たな旅立ちが暗示されている上手いタイトルですね。
“Distant Echo” に続き、粋なタイトルが続いてます。
▼第2話「エコーの呼ぶ声(Distant Echo)」の考察
(ちなみに『風と共に去りぬ』の原題は“Gone with the Wind”)
★タイムラグ
オーダーを去ったシーズン5から、どれほどの時間が経ったのか気になります。。
新たな青い服とバイクを手に入れてるくらいの変化ですが。
★墜落
さすがアナキンとオビ=ワンに鍛えられてるだけあって、墜落が上手でしたね。(笑)
★さりげないセリフ
「兄に教えてもらったの…。」
には、心がキュッとなりました。。
★コルサント豆知識
コルサントは、地表の「レベル0」から層状に連なって最上階「レベル5127」まで、街が築かれています。
今回はレベル1313が物語の舞台となった訳ですが…
実はアソーカ既に、この近辺に来たことがあります。
ジェダイ・オーダーから追われる身となった際、逃走劇を繰り広げていたのはレベル1312、そして1315だったのです。(S5EP19)
★ジェダイと市民
あのドロイドが暴れ回ってくれたお陰で、アンダーワールドの日常を垣間見ることができました。
上層階と違い、パルパティーンの演説を映すモニターもなければ、警察ドロイドも歩いていない。
カオスそのもの。
アソーカは、分離主義側であったラックス・ボンテリから「ジェダイは英雄なんかじゃない」と聞きましたが、まさか共和国市民から同じようなことを聞くとは思ってもいなかったでしょう。。
こうしてアソーカの常識は崩れ、人間性に深みが増していく訳ですが、トレースに正体を知られたら…と考えると今後の展開と彼女の成長が楽しみですね!
最後に
バッド・バッチアークとはまた違った形で、”クローン・ウォーズ”してて最高でした。
さて、アソーカの次なる行き先は…?
▼続いて、第6話の感想はこちら!
▼第1話から振り返る
▼今のところ、クローン・ウォーズ/ファイナルシーズンを見る方法はDisney+ (ディズニープラス)しかありません。。
それでは次に会う時まで、May the Force be with you…
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