1月4日(水)から、バッド・バッチのシーズン2が配信開始となりました。
今回は第3話「孤独なクローン」のストーリーについて、ネタバレありで感想・考察を述べていきます。
これは泣けた。
これだから途中で観るのやーめた!、っていう選択肢が取れないのよね…。
『バッド・バッチ』シリーズ内で最高回です。
感想も長めです。
▼前回第1話&第2話 記事
鼻息荒めの感想
何だろ。
『クローン・ウォーズ』のアナザーエンディングをやりつつ、『反乱者たち』S3第6話の「クローン戦争の名残」拡大verをシーズン通してやろうとしてるのかな…?
最高なんですけど。
コーディとクロスヘアーのクローン談義については後述するとして、
分離主義者の“内側”を積極的に描いてきてますよね。。
第1&2話でもほぼ首都なはずのセレノーの惨状や、“分離主義者”ではなくセレノー人、セレニアンなんだってテクが学んだり。
「ドロイドに守られながら一般市民が退避する」っていう描かれ方も初めてじゃないか?
前話でセレノー人の窮状を描きながらも、「ドゥークーは正しかった」と言う惑星のリーダーを登場させるのもウマいよねー。
そうなんだよ、彼、政治的には正しいんだよ。
既存システムでは解決できない問題、つまり“政治の失敗”のツケをドゥークーが戦争で払ってたんだよ。
若干分離主義シンパのチュン・ソロには大好物の回でしたね。
「うらぎりものぉ!」
by オーン・フリー・ター
ネタバレ考察
コーディとクロスヘアーを愛でる会
まず2人の再会から。
クロスヘアーがコーディの見た目と声色だけで気付けなかった件。
よく見ると、コーディの歩き方が“レック”風になってるように見える。。オーダー66後に全クローンで見られた、無個性で目線が水平マイナス5°くらいの歩き方。。
アーマーの色も変わってたのもあるけど、多分そのせいじゃないか?
でもコーディだと気付いたら、ちゃんと爪楊枝を外したクロスヘアー。笑
S1で上官デパ・ビラバが話をしている時は外し、ハンターと言い争いしてる時はくわえたまま。
TCWのS7第1話では、基本的にレック相手なのでくわえたまま。ついにはジェシーに爪楊枝を投げつけてました。
つまり、爪楊枝メーターを見れば、クロスヘアーが目の前の相手をリスペクトしてるか分かっちゃうんですね!笑
これは明白かもしれませんが、コーディはクロスヘアーを脱走仲間として誘おうとしてましたね。
「(俺じゃなくて)みんなが~って言ってるよねー?」と言って、反応を見る作戦ですね。笑
失敗したので、常套句の “Good soldiers follow orders.” で返してました。
「ワイラー、ノヴァ。北から行くぞ」
by コーディ
に
ワクサーとボイルみがある(エリート2人、名前も若干寄せてる…?)だけで、涙目になるクローン・ウォーズオタクがここにいます。。。。
名前呼びを続けるコーディ先輩えらいよ。
鉢合わせた子連れにコーディが「怖がらないで、助けに来たんだ」って言ってるシーン。
光の加減で元々のオレンジカラーに近くなってて泣ける。
コーディの代わりにトーニを撃ったクロスヘアーの図。
何か見覚えあると思ったら、、
レックスの代わりにクレルを撃ったドグマの図だった。
どっちも代わりに汚れ仕事してるんだけど、理由も結果も真逆なのが共和国→帝国だわ。
「俺たちとバトルドロイドの違いが分かるか?俺たちは自分で決断することができる。」
by コーディ
これはクロスヘアーにガツンときたでしょうね。
散々バカにしてきたプレーン遺伝子作りの“レック”に、さらに下等なドロイドを引き合いに出されて、己の思考停止を説かれた訳です。
あと何回か会ってたら、一緒に抜け出せたと思うんだけどな。。
そんで帰りはメットは脱いで、堂々と歩いていくコーディ。
これ書くためにS7の第1~4話を見返したけど、泣いちゃう。バッド・バッチメンバーの色がより鮮やかに見えるし、エコー関連がもう泣いちゃう。
『クローン・ウォーズ』関連のキーワード解説
戦没兵碑(First Battle Memorial)
この慰霊碑は、クローン大戦の初戦となった「第一次ジオノーシスの戦い」で戦死したトルーパーの識別番号が記されている、とされています。
石碑はジオノーシスで切り出してきたものだそう。
(いくつかオーラベッシュを解読してみましたが、残念ながらアルファベットの羅列ばかりで意味を成しているものは発見できませんでした。。)
「共和国軍事作戦本部」(日本語での正式名称はまだないらしい)の目の前に立っています。
これ、アソーカが囚われていた悪名高き場所ですね。。(S5第18話初出)
逃亡の際は、碑の上を走って逃げてました。
故郷カミーノを失ったクローンたちは、ここが寝泊まりする本拠地となったようです。
和平協定
前述のように、TCW S3第10話で扱われた内容です。
戦争中、クローン増産のための規制緩和を巡って言い争いが続く共和国元老院を見かねて、パドメが独立星系連合のミーナ・ボンテリと秘密裏に進めた取組です。
独立星系連合の議会にミーナ・ボンテリが和平交渉提案の動議を提出し、賛成多数で可決され、共和国に提案までされました。
しかし、パドメが協力者の名前をパルパティーンに伝えてしまったことにより、功労者ミーナは暗殺された上、コルサントで分離主義勢力によるとされるテロが発生し決裂していました。
この交渉提案の内容をまとめる際に、トーニ・エイムズも関わっていたようです。
この和平交渉は血にまみれたクローン大戦の3年間でほぼ唯一、話し合いによって戦争を終わらせようとした試みでした。
分離主義者の内面が描かれる流れで、この話に触れてくれたので大満足。
徴兵法案(Defense Recruitment Bill)
これは初出の言葉ですね。
クローン・トルーパーの代わりに、徴兵で兵士をまかないましょうという内容の法案かと。
原文を見直すと、食堂のクローンは「再投票されたそうだ(up for a vote again)」と言っています。
つまり、まだ元老院は多少なりとも機能している証。
所詮、時間稼ぎ程度でしかなさそうですが、まだ否決されたら一応否決されるようです。
裏でベイル・オーガナとモン・モスマが奮闘している姿が目に浮かびます。
とはいえ、既にダロに大規模な訓練所を抱え、惑星一つ支配できる人数揃ってますがね。。
動かせる裏金大きすぎでしょ。。
そういえば予告でベイルも登場していたので、徴兵法案にまつわる攻防!みたいな政治劇要素も加わってきたらさらにTCWみが増して素晴らしい。
その他 ストーリー順の感想
そのほかにも細かく感想を。
惑星デシックスの空がいつも赤いのに訳はあるのだろうか?
どうも地上から砂が舞ってるみたいだけど。
クローンアーマーの色について。
コーディの基本装備は見た感じ変わっておらず、色だけグレーになっていました。
シーズン1のハウザーはライトブルーでしたが、S2のキャプテン・ウィルコもグレー。
色が…なくなっちゃいましたね…。
分離主義ドロイドが勢ぞろいで楽しかった!
B1の波状攻撃、圧倒的なドロイデカ、近接戦に持ち込むコマンドー、後ろで控えるタクティカルドロイド。。
とにかく、ドロイデカのローリング音が聞こえるの恐怖でしかなかったな…。
デシックスを去る時の無言シーンも良かった。
戦闘業務はクローン、治安維持はTKと棲み分けされ、どんどん戦闘は少なくなっていく世代交代。
命を救ってやったのに、礼どころか一瞥だけしてTKの方を向く上官。
惑星の代表が殺され、意に反してやって来た占領軍が地表を闊歩するデシックス…。
ランパートは最後「君の周りではクローンの失踪が続くな」と言いましたが、仄めかしでしょうか?
正直、「脱走兵を追跡せよ」「何か知ってることはないか?」となるかと思ったけど、ならないのが帝国かも。
クローンは“量”が減っていけば好都合だし、コマンダーレベルでもセキュリティ上の危機感すら覚えない“傲慢で隙だらけの連中”なのでね。(はい、『アンドー』から引用しました)
さいごに
俄然、バッド・バッチ視聴にやる気が出てきたチュン・ソロでした。
やっぱりクローン・ウォーズは心のふるさと。
デイヴ・フィローニよ、どんどんこっち方面で攻めてくれー!
▼第4話はこちらから
コメント