2024年2月21日(水)より、アニメ『バッド・バッチ』のシーズン3の配信が始まりました!
シーズン1に関しては全く乗れずに存在を無視するほどだったのが、シーズン2では所々で出てくる『クローン・ウォーズ』の後継エピソードに心打たれまくりました。
ファイナルシーズンとなることが発表されているシーズン3。
初回は3話一挙配信でしたが、3話全てに情緒を振り回されて、残り12話を堪えきることができるのか不安・・・。
バッドバッチ最終章、感想&考察をお届けします。
時系列でのエピソード解説
第1話「囚人」(Confined)
繰り返される毎日は、シーズン2第3話のクロスヘアーと重なります。けたたましいアラーム音がなく、窓があるだけマシですが。
シーズン1は無邪気な子供を見せられ続けて面白くないな…とか思っていた訳ですが、ここに来て収容生活で必死に生きるオメガに涙してしまいます。
ドロイドの目を避けながら拾った藁は、脱出などのためではなく自分のルーラを作るため。それを握りしめて眠る姿…。ハウンドに付けた名前は、バッドバッチを想起させる“バッチャー”(Batcher)。
“Even this bad batcher, 99, has more sense than you guys do, and he’s a maintenance clone!”
(雑用係の落ちこぼれクローンなはずの“99”の方が、お前らドミノ・スクアッドよりセンスがあるかもな!)
by ブリック教官(TCWシーズン3第1話)
M値などの話は次章の考察で。
エサやりの箱が『アソーカ』でサビーヌがロスキャットと一緒だったな。
時系列ヒントが提示されました。前半は捕らえられてから21日目、後半では少なくとも150日分の印があり、シーズン2の終わりから5ヵ月程度のタイムジャンプがあることを示しています。
このタイムジャンプ描写からは『キャシアン・アンドー』のナーキナ5を思い出しました。
髪型が変わるだけでジャンゴの面影を感じました。
そして私はゴーグルをかけてデバイスを触るエメリーに、テクを感じました。
ハウンドの英語名は、Lurca hound。レジェンズ輸入とかでもなさそう。
クロスヘアーには無駄だと言われたハウンド救出のせいで、実際にヘムロックからの警戒度を上げてしまったオメガ。さらに、ハウンドのためを思って行った行動は、逆にハウンドを残酷な運命に遭わせると指摘されてしまいます。
「行動には常に結果が伴うものだ」
by ヘムロック
しかし、エンディングには無事に生き延びたバッチャーの姿が映し出されます。
オメガが懸命に続けた行動は結ばれていたのでした。
オメガの部屋でちょろちょろと流れ出続ける水は、悲しみが常態化して泣くこともできなくなったクローンたちの涙のよう。
普段はこんな感傷的な暗喩はどうでもいいのですが、健気なオメガと、クロスヘアーの不器用な思いやりを見せられたら感傷的になりますよ…。
第2話「未知の道」(Paths Unknown)
冒頭の舞台はマフィアのデュランド・ファミリーの長 イサ・デュランドが座する間。
本作シーズン1第13話でイサの息子ローランドは、シドのアジトを乗っ取ってパイクとの取引を目論んだ男です。
ハンターとレッカーはパイクを差し出して、オメガの居所を探そうとします。
このパイクは、前述のエピソードでローランドの右角を切り落とした張本人。切り落とされた角も返してあげてましたね。
ローランドは、パイクとの監禁中にオメガと会話しています。彼のペットであるルビーがオメガに懐いたのを見た上に、命乞いをしてくれたのを見て、それなりに情が湧いていたのかも知れません。
第1話踏まえた上でのルーラは無理だって・・・。
レッカーが慎重な発言しているという変化からも、テクを失ったことの重大さを感じられます。
教えられた惑星に降りたって、レッカーが最初に放ったひとことの「ジョタスみたいな悪臭だ」。
ジョタスはゲーム『フォールン・オーダー』で登場したクリーチャーですね。
さて、帝国が実験兵器として開発していた動く蔓。
既視感あると思ったら、惑星アンバラのヴィクサスですね。。
明言されてませんが、当たった対象に攻撃する習性や、トゲに覆われた口が酷似しています。口内に爆薬を投げ込むという撃破方法も一致。
ポン・クレルを楽々捕まえた実績を見るに、対ジェダイ兵器として開発されていたのかも。。
それを踏まえると、ジロ・ビースト然り、クローン戦争は統制の取れた組織が銀河内をくまなく動き回ったことで、パルパティーンに銀河中の魑魅魍魎の情報が集まるという副産物をもたらしたのではないでしょうか。
ちなみにヴィクサスはサルラックと先祖が同じらしい。
ゴンキーが活躍してるのが見られてよかったです。
背中に担がれて、最後まで見捨てられずによかったです。
第3話「タンティスの影」(Shadows of Tantis)
話は第1話の続きに戻ります。
よう分からん場所に佇んでたのクローンXでしたね…。タンティスのクローン研究とは直接関係なさそうですが、奴らの正体とは…?
3話目で早速、皇帝登場。。考察関連は後にするとして。
クロスヘアーの脱獄が面白すぎる。笑
ジェダイのマインドトリックでも見たことあったんでしょうか?笑
皇帝のシャトルを乗っ取ろう、なんて子供でないと言えないよ。。笑
プラン72、船の操縦技術、、テクに生かされてる。
考察:『マンダロリアン』と直接繋がったぞ…
『マンダロリアン』シーズン3第7話で言及された「ネクロマンサー計画」がヘムロックによっても言及されました。
これにより「ネクロマンサー計画」=「皇帝の復活計画」であることがほぼ確定しました。
研究所に続く通路は、ギデオンの研究施設とも類似性が見られます。
このクローン研究自体は『マンダロリアン』シーズン3第3話のパーシングの研究で触れられていました。
簡単に解説すると…
皇帝のクローンを作成するのは簡単ですが、作成されたクローンは通常、ミディ=クロリアン値(M値)を引き継ぐことができません。
M値が高い血を輸血しようにも、通常は拒絶反応が起きてしまいます。
タンティスではクローントルパーたちを使い捨て可能な実験体として、毎日血液を採取し、M値の注入を行って結果を記録していたようです。M値の高い血液は、恐らく尋問官の墓場から送られてきていたのでしょう。
成果はほとんど得られていませんでしたが、オメガの血液は他者のミディ=クロリアンを受け入れました。
こうしてまとめると「オメガがフォース感応者である」というだけでは、実験成功の説明ができません。。というよりも、血液検査した時点で元のM値が高いことが判明しているはずです。
ここで思い出したいのが、パーシングの研究。
彼は「複数ドナーのDNA鎖を組み合わせて、最高の特質を持つ複製を作る」技術を開発したと発言していました。
つまり…
ナラ・セは「遺伝子組み換え技術」で、他者のミディ=クロリアンを受け入れられる“遺伝子変異”を持ったクローンとしてオメガを作った。(オメガにはフォース感応者になる素質があるが、輸血は受けていない)
しかし、タンティス山では、あえて「M値を送り込める最適な輸血方法」という間違ったアプローチを選択することで、研究を遅延させている。
オメガの血液は「輸血方法」ではなく「遺伝子の性質」により輸血されたミディ=クロリアンを受け入れた。
ヘムロックはオメガを取り戻せず、ナラ・セからの再協力も得られなかった(シーズン結末予想)が、「M値を受け入れる素質を与える遺伝子組み換え技術の開発」という正しいアプローチで研究を再開する。
後にパーシングがその技術を再発明する。
という流れかな?
あの悪名高きクワイ=ガンによるアナキン採血からのミディ=クロリアン言及シーンが、悪名高き”Somehow Palpatine returned.”を補完しに来ていると考えると感慨深い。
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