2023年3月1日(水)より配信開始となった、スター・ウォーズドラマ『マンダロリアン』のシーズン3。
本記事では、第3話・チャプター19「転向」(The Convert)のネタバレ感想をお届けします!
※まさかのディズニープラス上では「改心」、字幕では「転向」とタイトルの翻訳バトル勃発中です。個人的には、誰も自分から反省して心を入れ替えた訳じゃないから「転向」推しですね。
時系列の感想
まるで Clan of Three
ミソソーとの邂逅を隠したボ=カターン。
めちゃくちゃ怪しい確認方法取ってましたね。笑 「何か生き物は見たか?」って…。
「大粛清の爆撃で泉の底が抜けた」というのは、結構ホッとした情報でした。
ディンが落ちた瞬間、「背教者は自らのアーマーの重さにより泉の底へ沈んでいき、溺死を以て罪を償うのだ!!!」というアーマラーの呪いの声が聞こえた気がしたので、空耳でよかったです。
グローグーがしゃべった!?
他の言語だとどうなってるんだろう…と思って日本語吹き替え確認したら、全く同じバブバブでした。
落ち着いて聞くと、今回は3文節ってだけで、This is the way. とは全く言ってないですね。。
でも発音は別として、初めて意味を持った言語を発したことに変わりありません!
いよいよちゃんと話し始めたら、吹き替え声優どうするんだろう…
TIEインターセプター戦のドッグファイトは本当に最高でした…!!!
ボ様の片翼上げ急速ターンには痺れましたね…。
N1出てくるたびにマンドーのテーマかかるのずるい。かっこいい。
第1話の海賊戦は「すごいね。」って感じだったけど、今回は全俺が沸きました。
なぜこのタイミングで、帝国残党がボを襲ったのだろうか…?
順当に考えれば、城をずっと見張っていて不在にした隙に攻撃したって感じかな。
だけど、あくまでも逮捕されたモフ・ギデオンにあれだけのリソースと、しつこくボを狙う理由はあるのだろうか…?
やはり大提督…?
新共和国の恩赦プログラム
ドクター・パーシングは、シーズン1でギデオンの元で働いていた科学者ですね。
グローグーの血液を使って謎の実験を行っていました。シーズン2ではグローグー奪還作戦に当たってディンたちに捕らえられ、ギデオンの船について解説していました。
パーシングが話してた会場って、EP3でモン・カラマリバレエやってたところですかね?
クローン研究については、次章で考察したいと思いますが、プレイガスを想起させる演出です。
運転手ドロイドの観光案内と実際の観光シーンは小ネタの宝庫だったのでこれも後ほど。
L52??
恩赦された人で、個人情報を隠すためだとは思いますが、クローン・トルーパーみたいな識別番号呼びってあり?
あの光るアイスは何なの?笑 全然減ってなかったけど。
仕事で受けるストレスチェック診断みたいな無意味なテストやってましたね。所詮ストレスチェックなぞ「従業員の健康チェックしてますよ!」って、お上が形式上見せるためだけのもの。
せっかくドロイドが担当してるんなら、いろいろデータ取ったりすればいいのに。
とはいえ実施会場の建物は、恐らく帝国のシンボルに新共和国の布を被せて、無機質な部屋に青いペンキと観葉植物置いただけの急造感が出ててよかった。
パーシングの生活、完全に『キャシアン・アンドー』のシリル・カーンに寄せてきてますね…。
真面目な人ほど不条理に苦しみ、挙げ句の果てに極端な行動に出る。
「ラボは手に入る」のところ、英語で主語が ”We” だったので、嫌な予感はしてました…。
今週のバッド・バッチと2連続で「この平和続いてほしい」と思わせつつ片隅で「まあダメなんだろうな…」と思わざるを得ない心臓に悪い展開やめてほしい…泣
ここに来て完全に『バッド・バッチ』と対の関係になってますね。。
カミーノ→パーシングのクローン関連はもちろんだけど、ラボを目的に旧体制の廃船に忍び込むところまで合わせてきてます。
マインド・フレイヤー初お目見え!
シーズン1の第8話でキャラ・デューンがビビってたやつです。ここについては、アンドーで登場した拷問器具との類似性が見られますね。
とりあえず、このコルサントシーンは『キャシアン・アンドー』の遺産の上に成り立っていることは間違いない。
お姫様、改宗しました!
シーズン3始まってから、鍛冶前の水キラキラが「前回までは~」で何度も描写されてたから「?」って思ってたけど、まさかの泉の水だったのですね。
泉の水を潜った?浴びた?ことで、ボも知らないうちに入団条件を満たしてしまいました。
まあ、かつての仲間たちは去り、家は帝国残党に破壊された後なので、安全な居場所ができて複雑ながらもとりあえず安心かな?
ボ=カターンが見つめる先にはミソソーのシンボル。
アーマラー、あれだけボ=カターン批判してたのに、ルールはルールなんですね。
そして、パズ・ヴィズラが不穏ですねえ…。
胸熱の考察ポイント
クローン研究の沼へようこそ…
めちゃくちゃダース・プレイガスの研究に準拠してきてますね。
土台は、レジェンズ扱いとなった小説『ダース・プレイガス』、『シスの書』に記載のあるクローン技術でフォース感応生物を作り出す実験でしょう。
さっきも書いたけど、EP3で「賢者、ダース・プレイガス」の昔話が語られた劇場風の場所で、パーシングがクローンの話をしてるって、ほぼ確定演出だと思ってます。
プレイガスの名前が出てきたら、万歳三唱しましょう。
そして、先週の核融合のお勉強に引き続き、またまた高校で取った生物の授業を思い出しながら、クローン技術等のリサーチをしました。
整理すると、ギデオンが主導する研究には3つの要素が関わっていると考えられます。
①遺伝子組換え技術
②クローン技術
③ミディ=クロリアンの移植
①遺伝子組換え技術
パーシングの主な研究分野は、「複数ドナーのDNA鎖を組み合わせて、最高の特質を持つ複製を作る」ことのようです。
いわゆる「遺伝子組換え」はドナーの遺伝子に新たな形質を加えるというものなので、遺伝子を組み合わせて新たに作るというもう一歩進んだ技術だと思われます。
ちなみに、アナキンの子供たち、ルークとレイアを見れば分かるように、フォース感応能力は遺伝します。(だからこそ、世襲を防ぐ意味もあってジェダイは結婚が禁止されていた)
▼参考サイト
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/anzenka/genom_editting/interview_1.htm
②クローン技術
現在の技術では、クローンを作りたい元の個体の細胞から「細胞核」を取り出して、核を取り除いた未受精卵に移したものを元にクローンを生み出します。
細胞核には、ヒトなら23対46本分の染色体が含まれているので、カミーノの技術は46本も必要とせず「1本のDNA鎖」でクローンができる点でかなり進んでいるようです。
ただ、TCWでは「ジャンゴのオリジナル遺伝子が劣化している」という話も出たことから、さすがにDNA自体を作るみたいなことはできないみたいですが…。
▼参考サイト
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/kagaku/klon98/index.htm
https://www.ritsumei.ac.jp/mng/gl/koho/rs/column/351_key.htm#:~:text=%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%8A%80%E8%A1%93%E3%81%AF%E3%80%81%E7%95%9C%E7%94%A3%E5%88%86%E9%87%8E,%E3%81%95%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/seibutsukiso/archive/resume009.html
③ミディ=クロリアンの移植(人為的にフォース能力を上げる)
ここからは完全にスター・ウォーズな技術で、フォース感応能力を他の個体に移す技術です。
明らかになっているのは、「最初のモデルは(グローグーの血液を)拒絶した」こと。
プレイガスの実験記録にも、ホストのM値を上げようとして「フォース感応者の血液を注入すると、ホストのミディ=クロリアンが、他個体のミディ=クロリアンに対し拒絶反応を起こす」との記載がありました。
※ジェダイ、シスは1万、2万と高い値を持っていますが、一般人でも2500ほどの値があると言われています。
どうも、①②③すべての技術が必要になる実験のようです。
『バッド・バッチ』で最終的にナラ・セを従わせるなどして、②のクローン技術は手に入れたのでしょう。
①ができる科学者パーシングを絶対に必要としていることから考えると、③ミディ=クロリアン輸血での拒絶反応という課題を、①の技術で遺伝子を操作することにより乗り越えようとしているように思えます。
つまり研究のゴールとしては、フォースの強いクローン軍隊などを作りたいわけではなく、特定の人物をベースにして、より強いフォース感応能力を持つよう遺伝子を操作したクローンを作りたいのではないでしょうか?
やっぱりシークエル補完の目的で、S2でチラ見せもしてたスノーク誕生の詳細が語られるのかな。
でもパーシングがラボ取りに行こうと決意してる瞬間に、シディアスのテーマっぽい曲も流れているので、、
以上踏まえると、スノークはパルパティーン復活の研究を行わせるため作られた、プレイガスの遺伝子組換えクローンだった、とかならあり得る?
シークエルのコミック読めてないので、とんちんかんなこと言ってるかもしれませんが。笑
その研究詳細が明らかになれば、芋づる式にレイ誕生、そしてアナキン誕生の秘密も明かされることになるかも。
▼最終話での答え合わせ
帝国と新共和国は比較できる?
うーん、確かに『キャシアン・アンドー』の帝国とそう変わらないじゃん、って思うのも分かるのだが、、
シリルは善良な中産階級、パーシングは旧敵国で倫理的にも危ない分野を研究していた人物。
この2人の待遇を単純比較するのは、ちょっと行き過ぎだと思います。。
どちらかというと、今回注目したいのは「帝国の技術だから全部廃棄!」が新共和国の問題点を露呈していると思います。
つまり、反乱軍のビジョンの甘さ。
残念ながら、”共和国再建のための同盟”は「打倒、悪の帝国!元の共和国の方がマシだったから元に戻そう」以上の解決策を持ち合わせていなかったのです。
帝国の圧政がひどすぎたゆえに、「反帝国」の旗の下でかつての分離主義者も様々な種族も結集できたけど、共和国が抱えていた矛盾に対する答えは考えていなかった。
クローン大戦の直接的な原因である、アウターリムとコア・ワールドの格差問題は何も進展していません。
政治家のアウターリムへの興味のなさも象徴的でしたね、、
そろそろ、小説『ブラッドライン』が必読書になってくる予感。
マジで読んで。
拾いきれない小ネタたち
さて、今回はまだまだ言い足りません!!
・グローグー、ちゃんと青クッキーゲロから学んで、回避行動取ってましたね。笑
・恩赦計画のバッジ、あれオーラベッシュのAをモチーフにしてますね。AmnestyのAです。
コルサントの観光案内
・スカイドーム植物園も、マイセス花もレジェンズのカノン化
・銀河博物館はコミックで既出。ハイパードライブ技術の展示っていうのがパーギル想起ですね…
・絶滅動物のホロ博物館、マテステアのマンタボグ(mantabog)もレジェンズのカノン化。字幕は「マテステアの…」で終わってて、めちゃくちゃジロ・ビーストのミスリードでしたが、英語はちゃんと「マラステアのマンタボグ」と言い切ってます。笑 あれ見たら誰でもジロだと思うでしょ…
・丸ごと都市になってる惑星を「エキュメノポリス」と呼ぶそう。コルサントの他に、ホズニアン・プライムもそうらしい。
・トラベルビスケットまでレジェンズのカノン化らしいよ
・パーシングの職場、シリル君の標準局と似てますね
・クローン研究を禁じている「コルサント協定」は初出のようですね
・コルサントの人口、1兆人は映像内では初めて触れられたのでは?
・パーシングとイライアが観光してるとき、BGMがレジスタンスのテーマでしたね。カンティーナバンド、帝国のテーマに引き続き、ユニバース内に存在する音楽となりました。
・コルサント最高峰のウメイト山。言及されなかっただけで、TCWで既出でした…。S2の14話「狙われた女公爵」でオビ=ワンがサティーンと落ち合うのに座ってたのがウメイト山のある広場でした!
・駅のオーラベッシュ表示、読みました。内容は大したことなかったです。
Federal Station
Excecutive Building(たぶん次の駅)
Monument Bank(たぶん前の駅)
The public transit system of coruscant has a zero tolerance policy on its rules and restrictions
Report all violations immediately(ルール順守を徹底しましょう、っていうちょっとキツめな案内)
・私も今回初めて知ったのですが、カノンの曜日が言及されました。イライアの「お疲れだよね」は英語では “Taungsdays, am I right?” です。「タングズデー」は水曜日に当たります。つまり「週の真ん中は疲れるよね」って意味ですね。ハッピーベンドゥデーは「花金」かな。なぜか、前話のクライズ家の父に引き続き、ディエゴスティーニの付録解説本からの設定が正史になっていく。。
以下、スター・ウォーズ世界の5曜日です。
①プライムデー
②センタックスデー
③タングズデー
④ズェルデー
⑤ベンドゥデー
・強い光とともにパーシングとイライアの行く手を阻んだのは、パトロールガンシップ。共和国時代から使われ、帝国もそのまま流用している治安維持用のガンシップです。
・新共和国の制服は、シーズン1の牢獄に1人でいた「ケヴィン」と同じですね。
・It was a trap! モン・カラマリに向かって言わせるとは、久しぶりのコテコテジョークでした。笑
さいごに
このタイミングで山のように文章を書くことになるとは…。
週2本なんて追いつかないのに、こういうときに限っていろいろとやることが…。
▼第4話の感想&考察記事はこちら!
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