この記事では、ディズニープラスで絶賛配信中のスター・ウォーズドラマ『マンダロリアン』の解説をします!
いやこのスピンオフドラマ、これまでのスター・ウォーズで登場したキャラ・要素が意味ある形で再登場しまくってるんです。。
こういった手掛かりから私チュン・ソロが、作品の隠された背景を妄想したり、今後の展開を予想・考察したりして、感想と共にお送りします!
映画だけしか観てない、スター・ウォーズスピンオフ初見さんでも楽しめるよう書いたつもりです!
読んだ後、見返したら新たな発見があるはず!!沼に引き摺り込んでやる…。
今回は「前半戦」ということで、カバーしているのはシーズン1のチャプター1~4まで。
チャプター5以降のネタバレはありません。
それでは、行きましょう!!!
▼シーズン3配信開始に当たり、ここまでの全シーズンを解説した予習・復習記事も作りました。良ければ一緒にどうぞ!
あらすじ
初回なので、簡単にストーリーの設定を振り返ります。
時代背景
『マンダロリアン』はいつの話かというと、9ABY(EP4を基準として9年後)を舞台としています。
時系列で言うと…
エピソード6「ジェダイの帰還」ー(5年後)→『マンダロリアン』ー(25年後)→エピソード7「フォースの覚醒」
そして、ジャクーの戦いと帝国の敗戦(5ABY)からは、まだ4年しか経っていないことになります。
負けたとはいえ、元は銀河のほぼ全てを治めていた巨大組織。
未だにストームトルーパーやら帝国残党がウロウロしてるのも頷けますね。。
今後、新共和国との接触なども期待できそうです!
登場人物
“マンダロリアン”
本作の主人公。
子供の頃、クローン大戦の影響で孤児になり、戦士種族マンダロリアンたちに育てられ、自身もマンダロリアンとして生き始める。
現在は、凄腕の賞金稼ぎとしてギルドで活躍。
※以降、作品名、種族名と差別化するため、主人公本人のことを指す時は “マンダロリアン” と表記します。
愛称(ニックネーム)はマンドー。
クールで強いけど、コロッと負けたり情に熱かったりするギャップが好き。。
グリーフ・カルガ
”マンダロリアン” が所属する賞金稼ぎギルドの長。
“クライアント”(依頼人)
カルガの紹介で “マンダロリアン” に仕事を依頼した謎の人物。
護衛にストームトルーパーを従えており、帝国と関係がある…?
頭の良さが滲み出てる話し方がスゴい。
ドクター・パーシング
“クライアント” お付きの謎の研究者。
クイール
「有無は言わせん。(I have spoken.)」
惑星アーヴァラ7で、水分農夫として暮らすアグノート。
あのセリフが渋くて好きです。。
ザ・チャイルド(ベビーヨーダ)
ある理由から常に命を狙われている、50歳の赤ちゃん。
かのマスターヨーダと同じ種族で、フォースを操ることもできる。
「かわいい!」ってみんな騒ぎすぎだろ、けっ、、と思っていたが、ヨチヨチ歩きで完全にヤラレマシタ。。ベイビーカワイイ。
キャラ・デューン
銀河内戦の時代は、反乱軍のショック・トルーパーとして戦った戦士。
新共和国が樹立した後は、要人警護や治安維持など、戦闘任務がなくなってしまい飽きて退役した。
“マンダロリアン” とは旧知の仲?
賞金稼ぎ(Bounty Hunter)という仕事
「『賞金稼ぎ』という商売は、一筋縄ではいかない。」
by クライアント
これまでのスター・ウォーズが、フォースを使える超人“ジェダイ”を主人公としてきたのに対し…
今作では、“賞金稼ぎ”の世界が描かれます。
賞金稼ぎとは、国家や犯罪組織の求める業務を遂行し、金をもらう仕事のこと。
依頼されるのは、諜報、盗難、誘拐、殺人など基本的には汚い仕事ばかり。
「ギルド」や「犯罪シンジケート」といった組織が「仕事」を募ってきて、傘下の構成員に依頼する訳です。
つまり、
フォースのお導きもクソもなく、「金が全て」「誰も信用するな」という世界の話です。
いや最高ですな。
ちなみに、最も有名な賞金稼ぎといえば、ボバ・フェットでしょうか。
彼は、犯罪王ジャバ・ザ・ハット率いる「ハット・クラン」に所属し、数々の任務をこなし帝国時代には銀河でも有数の賞金稼ぎとなりました。
ハン・ソロとチューバッカも元々は、「ハット・クラン」所属ですね。
お分かりいただけましたでしょうか?
賞金稼ぎにはイカしたやつが多い!!!
目の付け所がナイスです。
キーワード解説!
「知っていればもっと楽しめる!」という、他の作品で既出の設定をご紹介します。
『マンダロリアン』には、いわゆる「イースターエッグ」が満載です。
「マンダロリアン」という一族
故郷マンダロアとその歴史
惑星マンダロアを故郷とする戦士民族マンダロリアンは、太古の昔より内部・外部で抗争に明け暮れてきました。
その強さから、常にその時代の銀河の支配者から厄介者扱いされる存在で、古くはジェダイと飽くなき戦いを繰り広げました。
しかし、共和国のクローン大戦期にはサティーン・クライズによる史上初の平和主義政権が誕生します。平和は長く続かず、結局すぐに内戦状態に陥りましたが…。
帝国時代には、支配の脅威だったせいか、わざわざマンダロリアン民族を掃討するための大粛清が行われました。
“This is the way.” (我らの道。)
by マンダロリアン
そのため一族は壊滅状態に陥り、今では一部が辺境の惑星で「我らの道」という合言葉を胸に、集団で隠れ住んでいる訳です。
未だ描かれない、惑星マンダロアの現状も気になるところです…。
鎧を造る”アーマラー”の素性とは…。
全く触れられてないマンダロリアンの象徴「ダークセーバー」の所在とは…。
誇りの金属「ベスカー」
別名マンダロリアンスチールとも呼ばれる、戦士民族マンダロリアンのアイデンティティと言っても過言ではない金属のことです。
ブラスター(銃)による攻撃のみならず、ライトセーバーで斬りつけても貫通することができないほど、銀河でも屈指の耐久性を誇ります。
マンダロリアンは、ベスカーを使って独自の鎧「マンダロリアン・アーマー」を作ります。
アニメ『反乱者たち』では、汗や血が沁みたアーマーを世代を超えて受け継ぐことをサビーヌ・レンが明かしました。
ちなみに、ジャンゴ・フェットやボバは、このマンダロリアン・アーマーを装着していますが、マンダロリアンではありません。
伝説の獣「ミソソー」(Mythosaur)
「お前はマンダロリアンだろ?お前の先祖は、かのミソソーを乗りこなした」
by クイル
ザ・トライブの拠点内にもあったマンダロリアンのシンボル。
これは、クイルが言及した伝説の獣ミソソーの骸骨をかたどっているようです。
かつて戦士が乗りこなした偉大なる猛獣。
夢膨らみますよね…。
これぞ謎多き戦士「マンダロリアン」の魅力。
種族
次は登場した種族について。
クオレン
クオレン、別名イカ人間。
初っ端、半分に切れちゃった奴ですね。
クオレン、実はEP6登場のアクバー提督の種族モン・カラマリと故郷が同じです。
その名も惑星モン・カラ。(名前の付け方からして、パワーバランスが見えてきますね。笑)
クバーズ
謎の笛で、スピーダーを呼び寄せた番人?
象のように長い鼻が特徴。
以前の登場は、EP4タトゥイーンでR2とC3POを発見し、帝国に密告したスパイ「ガリンダン・エズ・ゼイヴァー」ですね。
アグノート
ブタ人間。
EP5べスピンのカーボン冷凍施設で働いてましたね。
正直クイールは、アグノートにしてはカッコよすぎますが。。
「ヨーダの種族」
実は「シリーズ最大」と言えるほどの謎を抱える種族。
長寿、小柄、緑色の肌、といったこと以外に何も明かされていないのです。
未だ種族名すら謎に包まれています。
だから、あの赤ちゃんのことを「ベイビーヨーダ」としか呼べないのです。
この赤ちゃん以前には、ヨーダと、EP1で姿を見せたジェダイ評議会メンバーのヤドル(上の画像)しか登場していません。
3人の共通点として挙げられるのは…(1) フォースが強いこと、(2) ファミリーネームがないこと、でしょうか。
まるで「選ばれし民族」とでも言うべきか。。
まあ、各キャラに「これでもか!」というほど設定が詰め込まれているスター・ウォーズにおいて、ほぼ唯一のブラックボッスなので、個人的に欲しいのはヒントだけで答えはいらないのだがね。。
ちなみに次の映画シリーズは、「400年前の共和国時代を描くのではないか?」という噂がたっています。
若きヨーダの全盛時代とともに、ジェダイになった経緯、さらには民族の秘密が明かされることになるのかも…。(知りたいけど知りたくない。)
ジャワ族
惑星アーヴァラ7にも、タトゥイーンと全く同じスタイルで住んでましたね。
ベン・ケノービが「サンドピープルでも襲えない」と言った、サンドクローラーの強さが見れて大興奮!
ちなみに、ジャワたちも「決してローブを脱がない」ことで有名で、その真の姿は未だ誰も素顔を見たことがない謎多き種族なんです。
カジェインサ・ニクト
ベイビーヨーダが隠された施設を守っていた人々の民族です。
不思議にも、他の民族の姿は見当たりませんでしたね…。
ちなみに…
EP7前の28ABYの時代を描く外伝小説『ブラッドライン』では、リンリヴィン・ダイというカジェインサ・ニクトが、ハット・クランの穴を埋める巨大犯罪カルテルを創り上げていました。
この約20年前。
もしや…これは伏線…?
ベイビーヨーダをどこで捕まえた?
やつらの狙いとは?
ドロイド
玄関の目玉
あやつは、TT-8L/Y7というゲートキーパー・ドロイド。
EP6にて、ジャバの宮殿の入り口に設置されていたやつと同じタイプのドロイドですね。
その他では、『クローン・ウォーズ』シリーズに登場しています。
IG-11
IGシリーズは悪名高き暗殺専門ドロイド。
彼のようにドロイドのくせして、賞金稼ぎとして活躍する輩もいました。
他に代表的なのは、EP5で登場したIG-88でしょう。
ボバ・フェットと共に、ミレニアム・ファルコン捕獲のために集められた賞金稼ぎの一団として登場しました。
スーパーバトルドロイド、ドロイドガンシップ
“マンダロリアン” が、ベスカーで鎧などを造ってもらってる時の回想シーンで登場するドロイドたち。
どちらもクローン大戦期に、分離主義勢力の兵として使用されていたものです。
つまり少年 “マンダロリアン” は、BBY19-22頃にクローン大戦が原因で孤児となったことが分かります。
ストーリーが9ABYなので当時10歳とすれば、現年齢は大体30歳と見ていいでしょう。
尋問ドロイド
ベイビーヨーダを取り押さえていた部屋に浮かんでました。
トルーパーの次に、“マンダロリアン” が真っ先にこれをぶっ壊したのも納得です。
共和国時代、拷問は禁止されていました。(ス○イウォーカー将軍など一部の人がやっていたとかは別として。笑)
このドロイドは、帝国の時代に秘密裏に開発されたものです。
EP4でダース・ベイダーが、捕虜としたレイア姫を拷問する際に利用していましたね。
GNKドロイド
「ゴンクドロイド」の愛称で、地味に多くの作品で登場している隠れた人気者。
ちなみに、EP4では早々とサンドクローラーの中で登場し、ルークより先にスクリーンデビューを果たしています。笑
ぜひ登場シーンを見つけてみてください。笑
クリーチャー
丸焼きのクリーチャー
正式名称を、「コワキアン・モンキー=リザード」と言います。
悪党の肩にコワキアンあり。
犯罪王ジャバ・ザ・ハットや、宇宙海賊ホンドー・オナカーなど、趣味の悪いやつらがペットとして好んで飼うクリーチャー。
焼いて食っても不味そう。。。
ブラーグ
ブラーグ!
一度見たら忘れない個性的な生き物。
出てきたのにビックリだったし、マンドーが乗ったから何だか嬉しかった!
実は、これ紹介しようと思ってこの記事書き始めたみたいなもの。笑
惑星アーヴァラ7でクイールに飼われてました。
一方、トワイレックの故郷惑星ライロスにも生息しており、クローン大戦時にはトワイレック・レジスタンスの兵士らがこのブラーグに乗って己の自由のために戦いました。
▼クローン軍「ライトニング部隊」とブラーグに乗るトワイレック・レジスタンス兵士ら
壮観!!!
(▼参考:こちらは『反乱者たち』より。画力の差は明らか。。。泣)
マッドホーン
ジャワが「卵欲しい!」と言い、”マンダロリアン” が戦ったトリケラトプス的な一角獣ですね。
今回が初登場となるクリーチャーです。
★リーク
EP2ジオノーシスのペトラナキアリーナで、ジャンゴも苦戦するほどの大暴れしたコイツを思い出させますね…笑
てか、「マンダロリアン vs サイ型猛獣」、これ完全なるオマージュやん!笑
ロズ=キャット
ベイビーヨーダをびっくりさせた罪多き(そこまでではない笑)猫。
『反乱者たち』の主人公エズラ・ブリッジャーの故郷、惑星ロザル原生の生き物です。
その他
後は雑学とか演出的な話。
カーボン冷凍
マンダロリアンが、安全に「獲物」を護送するために使っていました。
ハン・ソロも、ベイダーによってカーボン冷凍されてしまいましたね。
急なズーム
“マンダロリアン” がブラーグを望遠鏡で見つけるシーン。
遠くに敵を確認した瞬間、敵に急襲される流れ。
これ、EP4でルークがタスケンレイダーを見つけた時と全く同じ!(『クローン・ウォーズ』S1EP5リシ・ムーンの戦いも同じ!)
カムトノ
みんな大好きウィロー・フード!
ベスカーの入ったセキュリティコンテナ、これEP5クラウドシティで帝国軍から逃げていたウィローが持っていたのと一緒!!!(あれはガチのアイスクリーム製造機だから見た目違うけど。笑)
クライアントのセリフ、日本語版だと「大量のベスカーが君を待ってる」ですが、
英語だと “I have a camtono of Beskar waiting for you upon arrival.” となっています。
「カムトノいっぱいの」という表現で「大量」を意味させるほどに、ベスカーの希少性が分かる日英言語の違いでした。
「トワイレックのスパ」
カルガがマンドに「スパイスはどうだ?トワイレックのスパに連れてってやる。」と勧めるシーン。
言葉の並びで勘付くかもしれませんが、このスパはただのお風呂ではないでしょう。
トワイレック女性の美しさは銀河でも有数。↓こんなピンナップが流通し、ジャバの宮殿で踊らされ、荒くれ者の溜まり場では決まってホログラムで映し出されている。
AT-ST
あのウォーカー、まさかの登場です。特徴的なブラスターと軋む音。
惑星ソーガンでのシーン、EP6エンドアの戦いと『クローン・ウォーズ』七人の侍オマージュシーンを掛け合わせたオマージュすぎて良かった。(オマージュのオマージュ。笑)
まとめ
ごめんなさい、軽い気持ちで始めたら、くそ長くなりました。。
でも、こんだけのサイドストーリーが頭の中で自動並行再生されながら、観ることができる作品だってこと!!
曲は完全にドラマ用な感じがするけど、これはこれで好き。現在サントラヘビロテ中。笑
これだけの要素を散りばめつつ、新たな世界を創り出しながら、大興奮のバチバチのアクションもある。
ホイッスリング・バードがクールだし、マンダロリアン大集合には震えた。
観てて、めちゃくちゃ楽しい。
我らがデイブ・フィローニとジョン・ファブロウに拍手を!!!
さて、後半4作も楽しみ。
それでは次に会う時まで、May the Force be with you…
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