2023年1月4日から配信が始まった、スター・ウォーズアニメ『バッド・バッチ』シーズン2。
今回は第12話「前哨基地」(The Outpost)のストーリーについて、ネタバレありで感想・考察を述べていきます。
本当に記事タイトル通りの感想です。泣ける…。
時系列での感想
本シーズン第3話以来の、クロスヘアー登場回となった第12話。
ここまで見続けてきたからこその、とんでもなく渋い味わいを一緒に噛みしめていきましょう。。
クローン、退役する
徴兵法案が可決したことで、カミーノ亡き後、唯一クローンの聖域であった「共和国軍事作戦本部」にも押し寄せるTKトルーパーども…。
第3話のデシックスで、クローンが去りTKが押し寄せる印象的な描写がありましたが、今回はそんな趣もなくTK一色…。
クロスヘアー、そしてクローンたちにとって恐らく最後の任務はバートン4の補給基地防衛。
指揮権は、クロスヘアーでもクローン・コマンダーでもなく、ノーラン大尉という人物でした。
ついに、指揮系統からクローン・コマンダーが下ろされたとも見て取れます。。
極寒のバートン4
補給基地は雪積もる極寒の星に位置していました。
責任者は、クローン・コマンダーのメーデー。
この僻地には名前呼びの伝統が残っており、ヘックス、ヴィーチという2人の部下が生き残っていました。
戦死したトルーパーたちのヘルメットを飾ってるのが、とっても『クローン・ウォーズ』シーズン7のキービジュアルでやるせなくなる…。
そしてクロスヘアーの若干の沈黙を置いての「クロスヘアーだ」という答えも渋い。
侵入者が発生して対応する2人。
フェネック姐さん状態になるクロスヘアーおじさんでした。
敵を追跡する時は、ハンターのことを思い出すのだろうか…。
洞窟で敵の死体を発見したメーデー。
「部下のアーマーを盗んでる」と非難するが、自身のターバンも賊の装備を拝借しているのでは?
ターバンを頭に巻いて意味があるか分かりませんが、無理やりにでも環境に適応している感じが良き。
そういえば、TCW S1のオート・プルトニアでの任務では、一時的なミッションにも関わらず防寒対策アーマーを装備。
でもここのトルーパーは長期任務なのに追加装備なし。。
赴任から1年になるという発言を受けて、帝国始まってから1年経ってるんだったと思い出す。。
▼7、8話で時系列がある程度明らかになりました。
洞窟内の会話も、いちいち渋かった…。
地雷踏んでからの、所属部隊のやり取り。レグ嫌いの「クローン・フォース99」と言うのをためらう感じ。。。
そして、答えの内容を何も気にせず質問を続けるメーデー。
「全員死んだ」と答えるクロスヘアー。
地雷解除に成功しても、喜びも感謝もなしに淡々と任務を続行する2人。
クロスヘアーの心の傷をさりげなく描きつつ、ベテランクローン兵のなれの果て同士の会話を見せられると、結構心に来るものがありました。。。
引き金と雪崩
略奪者たちのアジトを発見し、多勢に無勢でも余裕で奇襲するコマンダー級の2人。
二丁拳銃のレックスとはまた違い、二丁ブラスターのメーデーもまたかっこいい…。
雪山での爆発はNGですね…。テクがいたら止めてた。
2人は雪崩に巻き込まれます。
雪の中から這い出てきた時のクロスヘアーの表情も、素手で雪を掘るのも痛々しすぎる。
“死神”に見下ろされながら、瀕死の仲間の肩を抱え、基地への帰還を目指します。
基地に戻ると、開口一番にメーデーの手当てを訴えます。
ここの返しセリフで「お前らは使い捨て(expendable)だ」を使ってくるとは…泣 TCW S1第2話を思い出して泣いてしまいます。
Clone Sergeant Sinker: We are just clones, sir. We are meant to be expendable.
Plo Koon: Not to me.
死に神を見上げて腹を決める。
躊躇なく引き金を引くのがクロスヘアーです。
チュン・ソロが噛みしめた言葉
“貴重”な貨物
まずはこれ。
シンプルだけど、帝国の価値観を明確に表したひとこと。
帝国に無用なものは次々と切り捨てられていきます。
“帝国”というよりも、パルパティーンと言った方がいいかもしれません。
師匠のプレイガス、弟子のダース・モール、デス・ウォッチ、ヴェントレス、クローヴィス、ドゥークー伯爵、分離主義首脳陣、そしてクローン・トルーパー…
次世代のTK装備のため、最後の1人までクローンの命はすり潰されていきました。
死体はお荷物
クロスヘアーのひと言が、本当にエピソード全体でいい味を出していました。
No point in carrying a deadweight. (死体なんかお荷物だろ)
直訳すると「死体を運んでも意味がない」。
地雷を踏んだクロスヘアーに対する、メーデーの答えは「お前の死体を運ぶのも気が進まない」。
死体になろうと当然運ぶと言ってのけたのだ。
これがクローンの兄弟愛。。。
共和国時代のクロスヘアーなら、1人のレグの死体など、文字通り放置してたでしょう。
でも彼は自分の命の保証すらない状況で、メーデーを担いで歩きました。
クロスヘアーが自分の意志で命令に従い続けた理由、それは実は仲間を守る一心だったと感じられます。。
口ではあれこれ言おうが、仲間が命令不服従で罰せられるのを回避するために、good soldierであり続けた。
こんなこと言うのあまり宜しくないけど、仲間のために命令を裏切って最期を迎えるのが、クロスヘアーの人生として美しすぎるから、あれで退場でも良かったなんて思ってしまう…。
さいごに
クロスヘアー出なさ過ぎでは?とか思ってたけど、これは渋い。。
シーズン2大好き…。
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