2023年8月23日(水)より配信開始となったスター・ウォーズの実写ドラマ『アソーカ』。
今回は第3話「飛び立つ時」(TIME TO FLY)のネタバレ考察・感想をお届けします。
▼前回第2話の感想&考察
時系列での感想と小ネタ解説
EP4へのオマージュ等の大きな話は置いておいて、私はひたすら小ネタを拾っていきます!
T-6シャトル船内での修行
ジェダイ・シャトルと言われるだけあって、修行関連グッズが勢揃いしていました!
木剣に、訓練用だと思われるライトセーバー、さらにはトレーニングリモートまで。セーバーの太刀筋を測定する器具なんてものがあったんですね…。
EP4のオビ=ワンはバイザー付きのヘルメットがなかったので、代わりにブラスト・シールド付きのヘルメットをルークに渡したようです。
ちなみに木剣は、英語字幕で”Wooden Bokken saber whooshing”と書かれており、そのまま日本語が採用されてました…。
「マンダロリアンの技能だけで敵は倒せない」と言うアソーカ。
ケイナン・ジャラスから教えを受けていた時に、痛烈な言葉を浴びている。
「ジェダイはマンダロリアンに勝利した。小道具も時には役立つだろうが、長生きはできないぞ。鍛錬と規律こそが命を守る」
by ケイナン・ジャラス(反乱者たち)
そもそも木剣使っての修行が「ダークセーバーの修行」を思い出させるんだよなぁ…。
そんで、「構え」Ready position!)
そしてこっちにもパラレルが。
サビーヌ・レン:「目隠しされて戦える?」
アソーカ・タノ:「目だけで見ていてはダメ」
ルーク:「目隠しされて防げるわけないよ」
オビ=ワン:「目に頼ってはいかん」
EP4/新たなる希望より
鼻息が荒くなる政治パート!!!
政治が関わってくると決まって興奮気味になる私チュン・ソロ。
でもその前に艦隊は反則だってーーー
周囲を飛ぶAウィングもカッコよすぎだし、、今でもフェニックス中隊なのかな?
さて、モン・モスマ議長のお出ましです。
「ジオノもいます」と苦い顔で名指しされるあたり、ハマト・ジオノさんは厄介者なんですね。彼の初登場はアニメ『レジスタンス』。
カズーダは14ABY生まれなので、パパになる前の姿です。(大して変わってませんが)
彼の発言の中で気になるのが、「君はまた新共和国の資産を、エズラ・ブリッジャー捜索につぎ込みたいだけでは?」(another attempt)
ん? もしかしてアソーカ&サビーヌ師弟の初回のエズラ捜索は、新共和国の正式なミッションとしてヘラと協力して行っていて、何の収穫もなしに終わってたってこと???
そりゃそこまで強く出れないよな、、結局抜け出して単独行動も取らなかった説明になっています。
このことによって、今回は“反乱者たち”が自力で立ち向かわなければならない…。
ジオノの意見もまあ彼の視点からすると、正論だから辛いんだよな。
でもヘラならではの痛烈なカウンターパンチ「誰が勝つか見てただけ?」は爽快でした。笑
そして感情剥き出し直前のヘラ、見てて辛かったな。。
「家族同然の仲間を殺された」の時に英語では “friends” って言ってるので、ケイナンはもちろんだけどグレガーや故郷ライロスで戦った戦士たちも含まれてるのかな…?
モン・モスマが援軍を送らないのは今回が初めてではないです…。
『反乱者たち』シーズン3最後でも、アトロン拠点の反乱軍がスローン大提督に追い詰められた際に、エズラが救助要請を出しましたが「全滅を避けるため」援軍を断りました。
まあスペクターズメンバーと違って、個人的なつながり等で動くことはほとんどなく、俯瞰的に見て冷静な判断をするのが結局政治家なんだよな。。
でもさすがにヘラ離脱がもったいないこともあるし、モスマなら小規模な軍勢を送る合意までは取れそう。後半に期待ですね。
ちなみにヘラの発言から固有名詞が明らかになりました。
攻撃された囚人護送船の名前はVesper(“宵の明星”の意)、コレリアのモーガンの工場の名前はThe Santhe Shipyard(KOTORからの正史化らしい)。
シートスへの突入、“シオンの目”との遭遇
アソーカの修行に関しては、次章で深掘りするとして、ヒュイヤンの気になる発言がありました。
「型破りなジェダイの系譜」を遡っていくと….
・アナキン・スカイウォーカー:型を破ってしまってオーダーを破壊
・オビ=ワン・ケノービ:唯一の例外。型にめちゃくちゃ忠実
・クワイ=ガン・ジン:ザ・型破り。評議会入りを断って、政治ではなく“生けるフォース”に忠実であり続けた
・ドゥークー:不満からオーダーを離れてシス側で己の理想の実現を目論む
・あれ?オーダーそのもののヨーダ様に辿り着いてしまいましたが…?
「マンダロリアンのジェダイ」
ヒュイヤンの言い方(There have been very few Mandalorians.)だと、1人じゃないってことなのかな…?
ター・ヴィズラが唯一だと思っていましたが。
にしてもこの時代になって、
ジェダイの元に生まれながらマンダロリアンになることを選んだグローグーと、
マンダロリアンとして生まれながらジェダイの道を目指すサビーヌはある種のダイアドなんじゃないすか?
さて、敵襲です。
この攻撃を直前にした船内を一人一人映していくの、なんか知らんけど堪らない。。音楽と相まって、めちゃスター・ウォーズみがある。
第1話で「T-6シャトルは非武装」とかぬかしましたが、普通に船尾銃がありましたね。笑
ベイランが乗るのはイータ級シャトル。武装あり。
アソーカが乗るのはT-6シャトル。非武装船。
by 何も知らない8月23日時点のチュン・ソロ
でも、追われたら攻撃はする、ってのがある意味アソーカらしい。
ここからはオリジナル三部作を感じさせる演出でしたね。
撃たれるT-6なんて、EP4のデス・スターから逃げ出した時のファルコンじゃないですか。
そしてヒュイヤンがC-3POの立ち回りしてて笑えます。
うーん、敵船のブラスター音が聞いたことあるようなないような…。脳内検索が効かなかった。
しれっと喋ったマロックは、シン・ハティの配下なんですね。。「仰せのままに」(As you wish)ですよ、関係性がますます謎。
マロックはオリジナル三部作のボバ・フェットをなぞっている気がする(EP4(特別編):何も喋らず雇い主の近くにいる、EP5:喋って活躍、このまま行くとEP6の「呆気なく死亡」かな?)
T-6シャトルのシールドも装甲も厚すぎるのはご愛敬ですかね。笑
アソーカの船外活動は『クローン・ウォーズ』以来ですね!
TCW時代の方がフォース使って何でもありな感じでしたが、今回は割と物理法則に従った戦い方でした。
ついにパーギル登場!!
これって、シートスの大気に彼らがハイパージャンプのために必要なガスがあるからなのだろうか。
外縁部でそのガスがあるから、パーギルの移動拠点になっているとか。
個人的な胸キュンポイント
フォースと私たちの関係
いや、フォース感応力がほぼゼロだと提示されたサビーヌの前で、アソーカがコップを引き寄せるくだり。。
コップを動かすだけなのに、いかにフォースが強大な力かを感じさせます。。
フォースを使えない・感じないというサビーヌに自然と自分を投影していて、目の前で“フォースの奇跡”を目撃したような、不思議な感覚に陥ったシーンでした…。
そのせいで、ヨーダ様のXウィング持ち上げと同レベルでジェダイの力を感じたかも。
コップ一つとはいえ、これを「小事」って呼ばないでよーって心の中で叫んでしまいました。笑
サビーヌはフォースとの新たな向き合い方を見つけてくれるかもしれません。
珠玉のセリフ
英語でよく聞いたらニヤニヤしてしまうセリフが2つあったのでご紹介。
冒頭のヒュイヤンのセリフ
セーバー捌きの微妙な成果について「久々だから」と言い訳するサビーヌに対して「それは明白だ」(Obviously.)と返します。
これって第2話でヒュイヤンが「訓練は続けていたか?」とサビーヌに聞いた時の答え、「分かるでしょ?」(Obviously not.)をそのままお返ししているんですよね。笑
それを聞いたサビーヌの苦虫を噛み潰したような表情にはクスッとなりました。
ヘラ節120%な返し言葉
元老議員の「元帝国派は皆、新共和国へ忠誠を誓ってる」という発言に対するヘラのセリフが堪らない。
“Long live the Empire” doesn’t sound like the kind of loyalty we’re looking for.
(「帝国万歳」って言葉からは、私たちが求めるのと違った方向への忠誠心を感じるけど)
言い方含めて100点。120点。いや、2000点。笑
第2話でヘラたちを襲った工場の労働者が「帝国万歳」と叫んでいたことを踏まえてのセリフですね。
てかここに来てヘラが指数関数的にヘラになっていく…。
第1話の違和感はとうに消えて、ヘラその人や…。あっぱれ!
そして毎回うるさくて申し訳ないですが、誤訳のご報告。
この議員の第一声。コレリアはコア・ワールドに位置してるので、”outlier”を「僻地」と訳すのはちょいと無理があるのでは?「はぐれ者ね」辺りじゃないでしょうか。
考察:アソーカの考える「平和の守護者」とは…?
型破りなジェダイの系譜に生きるアソーカの教えは、他のジェダイとは一線を画するものでした。
まず、アソーカは修行の前提として「敵を打ち破ること」を主題としています。
「フォースは知識と防御に使う」と話すヨーダ様なら卒倒ものですね。
そして、アソーカは「怒り」の感情も否定しません。
「怒りやイラ立ちは力を生む。でもバランスを奪う。」(Anger and frustration are quick to give power. But they also unbalance you.)
「怒りは恐怖から生まれ、憎悪に転じ、最終的に苦しむこととなる」というヨーダ様のように全否定をしません。
節度を守って使いましょう、とでも言いたげな伝え方。
ここに第1話から少しずつ描かれてきたアソーカの信条が現れているのではないでしょうか?
クローン大戦の時代、彼女には大きな疑問がありました。
「ジェダイとは本来、平和の守護者のはずで兵士じゃない。でもパダワンの頃から兵士そのものだった」
by アソーカ・タノ(クローン・ウォーズ シーズン7第11話)
彼女は“フォースの意思”からは距離を置いています。(オーダーへの不信。ベイランの「彼女のフォースはつかみづらい、だが決意であれば鮮明」という言葉が象徴的)
「戦争にもいい面があった」と素直に認めます。(レックスに出会えたこと)
“ダークサイド”的とも見られる行動を平気で行えます。(多分モーガンを拷問)
そこから導き出したサビーヌ修行への答えとは「フォースの声を聞き、力を引き出す術を身に付けさせた上で、物事に対しては現実的に、でもなるべく良心に従って対処していく」というものではないでしょうか?
アナキン・スカイウォーカーから受け継いだ光です。
だからこそ、「サビーヌをジェダイにはしない」「彼女には己であってほしい」という言葉がアソーカの口から出てくるのでしょう。
余談ですが、冒頭のLUCASFILMロゴの後に出るディズニープラス版オープニングで気になる点が。
ヘルメットが次々と照らされますが、全体に赤をまとった第1話は例外として、第2話からは赤と青で色分けされています。
色分けは基本的に、赤がダークサイド寄り、青はライトサイド寄りとなっているのですが、2人だけ違っています。
赤:ベイダー、HKアサシンドロイド、ストームトルーパー サビーヌ
青:プロトコルドロイド、クローントルーパー(フェーズ1)、ヒュイヤン、チョッパー マーロック
これは何を意味するのか?(意味はあるのか?)
さいごに
いろいろと語りたい話がありすぎて、ジェイセンには触れもしなかったので、網羅記事としては失敗ですね。
でも楽しかったのでOKです。
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