2023年8月23日(水)より配信開始となったスター・ウォーズの実写ドラマ『アソーカ』。
今回は第8話「ジェダイと魔女と大提督」(The Jedi, the Witch, and the Warlord)のネタバレ考察・感想をお届けします。
『アソーカ』、これにて完結…しない…。笑
▼前回第7話の感想&考察
時系列の感想
冒頭~グレート・マザーの贈り物
オープニングで背景からオルガンの音が聞こえてくるの、スローンを感じられていいですね。
「スローンのテーマ」にはオルガンが使われています。
グレート・マザーによるナイトシスター入信の儀式は、『クローン・ウォーズ』シーズン4第19話でのマザー・タルジンによる儀式と唱える内容が同じでした。
Do you pledge yourself to the sisterhood, to the majiks and the old ways?
ナイトシスターの掟に従い、魔力と古来の定めにのっとって忠実であると誓うか?Do you abandon your old life for this new one?
新しい命を得るために、今までの命を捨てられるか?Your loyalty, your life.
忠誠を尽くし、命を捧げよ
めちゃくちゃ細かい話すると、魔術の綴りが今回はmajiks、TCWではmagicksになっててどちらも変綴りとして存在はするものの統一されてないんですよね。。軽く調べてみたけど、それぞれ意味がある模様。
てか、タイトルやけくそだな。笑
みんな違ってみんないいって話じゃあるまいし。
エズラのライトセーバー作りと師弟の和解
ライトセーバー作りにフォースが使われなかったのは残念。。
あの神秘的な作り方好きなのになぁ…。
ヒュイヤンの「私の流儀がある (キリッ!)」が、世の片付け下手と思考回路完全に同じで笑いました。
そしてエズラにコンプレックス抱えてる子の前で、エズラに「君は優秀な弟子だ」とか言っちゃうの、ヘラに「君は情を重んじ自分を貫く。だから慕われる」って素敵なフォロー入れてたのと同じドロイドだと思えないんだけど。。
てかアソーカもサビーヌもエズラのこと、何も話してなかったの…?
ジェイセンの父親がケイナンだと知っていながら、エズラとは完全初対面な感じだったのはちょっと?
ここからセリフ祭り。
サビーヌ:I’m sorry.
アソーカ:I know.
I know いただきました!サビーヌも謝れて偉い!(ごめんで片付く問題じゃないし、謝る人間違ってるけど…笑)
アソーカの言う「孤立しようとも、マスターはいつも私の味方でいてくれた」というのは…
アナキン「お前が思う以上に気持ちは分かる。オーダーから離れたい気持ちは僕にもある」
アソーカ「知ってます」(I know.)
(TCW S5 EP20より)
※セリフ確認のために久々にこのエピソード開いたけど、あの音楽だけで泣きそうになっちゃうのでやっぱ無理。観れない。
アソーカ「後ろ盾をどうも、いつもね」
アナキン「友達だからな」
(TCW S7 EP9より)
※こっちも気軽に開けないエピソード…。音楽で泣いちゃう。
アナキン「生きるか、死ぬか」
アソーカ「イヤです」
アナキン「…不正解だ」
(『アソーカ』第5話より)
まあ最後のは別として、師弟という関係の前にフラットな絆で結ばれていた2人。
アナキンの最後の訓練で追憶した時に、自分ができることは“アナキンから受けた愛を、次の世代にも贈る”ことだって気づいたのかな…。
「訓練は続けてたの?」からの一連の流れ。
新世代ジェダイたちが、みんながヨーダの言葉を受け売りしてるのが分かって、とっっても草でした。
ケイナン・ジャラス「やるか否かだ。努力はない」(Do or do not, There is no try.)
エズラ「努力もしないでどうやってできるのさ」
ケイナン「それは…俺も時々迷う。マスター・ヨーダの口癖だ」
(『反乱者たち』シーズン1第5話)
「“やってみる”なんて考えるな。やるんだ」(You’re trying too hard. Don’t try. Do)
by ルーク・スカイウォーカー(『ボバ・フェット』第6話)
アソーカも口酸っぱく言ってたのか、サビーヌがこう言い直してます。
「努力はしてる…いや訓練してる。訓練してます」(I try… I do. I do. )
by サビーヌ・レン
TIEファイターの襲撃~決戦直前
あれだけレーザー喰らってほぼ無傷だったT-6が、一回の掃射でダウン寸前ってどういうこと?笑
まあ奇襲でシールド張ってなかっただけでしょうが。
ヒュイヤンが墜落したT-6から離れられないの、いかにもジェダイの遺物に執着してるって感じで憐れに感じてしまう。。
スローンが指示した「軍功の記録」とは何の狙いがあって行うのだろうか。。
遺族への支援どころの話じゃないし…とか思ったけど、兵の士気を上げるためかと勝手に納得した。
犠牲になった人にはきちんと敬意を表するマメさが「大提督のため身を捧げる決意」を生むんだろうなぁとか考えました。
儀式後のモーガンの声にも軽めにエコーかかってる?
ずっと謎だったんだけど、本当にスローンが魔女を目覚めさせたのかな…?そんなこと、スローンにできたのかな?丸腰で逃げたなら、何でエズラは魔女のこと、知ってるのかな…?
ちなみに、ちなみに蛇足な全然関係ない情報だけど、「反乱者たち」S3第11話でエズラはモールと一緒にナイトシスターの霊を目覚めさせてます。その後、祭壇ぶっ壊してるんだけどね。
憶測でしかないんだけど、ペリディアに到着した時にスローンはエズラを捕虜にしてたけど、寺院の謎を解き明かすのと引き換えに解放したみたいな裏話なんてある訳ないよね。。
これはずっと言ってるけど、再会時にサビーヌが明らかにやらかしてる雰囲気出してるのに追求しないの、自分もやらかしてるからだったりする訳ないよね。
合成獣(キメラ) 対 不死鳥(フェニックス)
章タイトルは、スローンの旗艦船底に描かれたキメラと、サビーヌの描いたスターバードのフェニックスがどっちも漢字3字でかっこよかったから付けてみただけ。
ナイト・トルーパー。
ゾンビが俊足じゃないのが残念。TCWのアンデッド・アーミーは「キィアーーー」って言いながら恐ろしい速さで走ってくるところがおぞましいのに…。
まあそうなると、3人とも瞬殺されちゃうか。
モーガンの構えは剣でも槍でも同じなんですね。
てか、デストルーパーのアーマーがブラスターを弾くベスカーの音なのはどういうことだろうか?
2人の共闘(デス・トルーパー戦/プレトリアン・ガード戦)、半分に割れるライトセーバー(アナキンセーバー/アソーカの小刀)がEP8とのリンク要素でした。
ギリギリで届かずに「あああぁぁーっ」て落ちるエズラ。笑
緊迫の最終話でもコミックリリーフな役割を存分に果たしてくれます。
LS-757、まさかの登場済みトルーパーでした…。
『反乱者たち』シーズン4第9話でハッチを守っていたトルーパーで、追跡する時に「こちらLS-757」と名乗っていました。その後、マートに首を絞められています。
英語版Wookieepediaにはそれで1BBY死亡と記載されていました。さすがにそこまで長期間、死体をキメラに乗せ続けるとは思わないので、普通に生き延びただけだと思いますが。
別れと再会
諦めて残ることとしたアソーカ、サビーヌ、ヒュイヤン。
この星でもモライを見ることができました。
実写版はずいぶんとほっそりしたスタイルでしたね。
シンちゃんは無表情のまま、セーバーを高らかに掲げる。
ベイランはモーティスの像にたどり着きました。
モーティスについてはジェダイ聖堂にも資料があり、アナキンたちはモーティスであったことを報告しているので、ベイランもその存在は知っているはずです。
ついに「おとぎ話」が存在する証拠を見つけました。
ロザルの壁画では、ファーザーの指差す先へロズ・ウルフが歩いて行き、はざまの世界へのポータルが開かれました。
この石像が指差す先にある山頂には一体何が…?(英語版Wookieepediaでは、先週からAbelothがランキング入りしてます…)
ここから物語が始まる…というところなのに、ベイランを演じられたレイ・スティーブンソンさんが亡くなってしまったのが、本当に惜しいですね…。ご冥福をお祈りいたします。
さすがに、ナイトシスターとゼフォとモーティスが全部同じ場所に出てくるのは、ちょっと無理ないか?
でもエンドクレジットが線で惑星を結ぶように、ゼフォ、ダスミリ、ロザル、ロズ・ウルフ、はざまの世界、モーティス、選ばれし者の予言まですべてを繋ぐ歴史を準備しているのだろうか…。
スローンがまず向かったのはダソミアでした。約束は果たしたのですね。
ナイトシスターの復活劇が始まります。
ペレオンとの再会の日も近いでしょう。
再会の時は、まずドロイドが駆け寄るの定期。
なぜ怪しまれるストームトルーパーのアーマーを着たまま降りてきたのかっていう謎は、エズラの謎でバカでかわいいサプライズ精神ということで。。笑
“This armor will make a fine addition to my collection.”
残念ながら、チョッパーのタイヤ走りは見れませんでしたね。
フォースゴースト締めが定石になったのかな?
霊体として現れる際は『エピソード6/ジェダイの帰還』と同じローブでしたね。前を閉じてるだけで中は白でしょう。
考察ポイント
アソーカとサビーヌの成長
主人公にしては影が薄いと言われてきたアソーカ。本作で彼女はどのような成長を遂げたのでしょうか?
第5話までは下記でまとめています。
第5話までを簡単に振り返ると、①サビーヌと対立し、②重要な局面で裏切りられ、③師匠から学びを得ていました。
第6話では、まだウジウジしてたので心配しましたが、最終話で無事に「和解」して「新たな関係を築く」ことができましたね。
従来のようなジェダイの師弟関係ではなく、常にお互いの味方でいる盟友のような関係。
その根底には、かつての師から受け継いだ“無償の愛”があります。
「無償の愛である思いやりは、ジェダイの精神なんだ」
by アナキン・スカイウォーカー
“ジェダイの道”に背きながらも、愛のために行動し、フォースにバランスをもたらした選ばれし者の精神は、パダワンの心に生き、継承されていました。
サビーヌもキメラに乗り込んで師匠を“置き去り”にはせず、ペリディアに居残ることで愛を返しました。
2人は離れませんでした。
サビーヌとエズラの物語 ~○○の交換~
無事に“いるべき場所”に戻ったエズラ・ブリッジャー。
スローンとの戦いはありますが、まずはロザルの家に帰るのではないでしょうか。
その時には、サビーヌによる部屋の荒らされように、頭を掻きながら苦笑いしてくれることでしょう。
あれ…
2人が家を交換したのエモくないですか・・・
はるかかなたの銀河の先で、相手がかつて使っていたベッドの上で眠るのって、七夕も顔負けな2人の愛の物語では…
恋人じゃないのが余計エモい・・・
エモって言葉あんまり使わないけど、この何とも言えん感情はいろいろとカンストしてる。。。
スローン大提督の戦術と裏切りの予兆
今回は兵力が少ないため、派手な戦術は見られませんでしたね。
まあ、最小限の“資源”で敵を食い止めながら帰還する、をやってくれたので私は満足です。
エズラは天敵なので、潜入くらいはしょうがないでしょう。笑
それはいいとして、気になるのは同盟者ですよ。
32:10で“要塞”を砲撃すると言った時にグレート・マザーが見せた表情。。
そもそもあの塔はマザーにとって寺院、墓地であろうに、“要塞”呼びしてるのがスローンらしいというかスローンらしくないというか…。
ストームトルーパーが軍功を記録されたのに対し、モーガンの死に対してのコメントは「役目を果たした後でな」という使い捨て精神。
“感情”なんて言葉とは程遠い存在かと思われたマザーが、33:35で後悔するかのように俯き、動揺してる様が見て取れます。
そんでもってダソミア到着時、キメラで整列した大量の棺を上から眺める様には、『エピソード2/クローンの攻撃』最後にクローントルーパーの大軍団を見渡したパルパティーンの影が見えます。。
不死身のシスターたちは、死ぬに死ねずにスローンのために永遠に仕え続けることになるのでしょうか?
こうなってくると、パルパティーン配下で兵士として死ぬために造られたクローンたちの方が、まだ兄弟との絆を奨励された上に、“悪夢の終わり”が訪れるだけマシに思えてきてしまいます。。。
あのシーンは Sister の軍隊と Brother の軍隊の対比まで見越してだったのか・・・?
末恐ろしいぞ、フィローニ。
続編について
『アソーカ』のシーズン2に関する公式発表はまだないですね…。
でも、シーズン2でペリディア側の話と帝国残党の暗躍を進めておかないと、映画で一大決戦が描けないと思うので、多分あるでしょう。
うーん、、はよ続編をくれよー。
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