フォースプルの真似をして、人に物を取ってこさせる能力を磨いたチュン・ソロです。
今回の記事は、全てのフォースの力を、使われた場面と共に解説します!
『ジェダイの書』をベースとするので、レジェンズ扱いでディズニー公式設定外のものもあります。
また、あの『エピソード8』で物議を醸したフォースパワーについても扱います!
辞書的な構成なので、めちゃくそ長いです。ネタバレにはご注意を。
フォースとは?
エピソード4で、オビ=ワン・ケノービがルークに語った内容が、端的に本質を捉えています。
“The Force is what gives a Jedi his power. It’s an energy field created by all living things. It surrounds us and penetrates us. It binds the galaxy together.”
(フォースがジェダイに力を与える。フォースはあらゆる生き物によって生み出される神秘的な力の場だ。全てのものの内外にあり、銀河を一つに繋いでいる。)
by オビ=ワン・ケノービ
それ自体が意志を持ち、全ての生き物の間に流れている神秘的な力のことです。
あのマスター・ヨーダは、「石や木にもフォースが流れている」「ジェダイはフォースを利用しているだけで、フォースを持っているわけではない」とも言いました。
「禅」や「神道」、「気」の考え方と似ている面がたくさんあります。
全ての生物は、細胞内に含まれる「ミディ・クロリアン」という共生微生物の数が一定以上の高さだと、フォースを扱うことができます。
ちなみに、アナキン・スカイウォーカーの細胞内のミディ・クロリアン値は「2万以上」で、銀河史上最も高かったと言われています。(あのヨーダを超えたことで、ジェダイの間で話題になりました。)
この数値が高い人は、「フォース感応者(フォースセンシティブ)」と呼ばれ、フォースを使うジェダイやシスとなる素質を持っているのです。
ただ、すべての生き物がフォースでつながってはいるので、目立って能力を使えない人でも「感じる」くらいならできるらしい。(チアルートやマズ・カナタなど)
ちなみに、「フォースと共にあらんことを(May the Force be with you)」は全エピソードに登場するおなじみのセリフですね。
2種類のフォースと光闇
フォースはその性質から、2種類に分けることができます。
(ただし、これも多面的なフォースを理解するために、大別して名前を付けているだけなので、この分類が必ず正しい訳ではありません。)
1.生けるフォース(The Living Force)
「銀河のあらゆる生き物の内外に流れる」フォースのことです。
特にクワイ=ガンは、この生けるフォースを重視していました。
2.宇宙のフォース(The Cosmic Force)
「銀河を一つに繋いでいる」フォースで、それ自体が意志を持っています。
フォース感応者に対して働きかけることで、銀河の歴史を形作っているとされています。
〇ライトサイドと●ダークサイド
また、フォースの使い方も2種類に分けることができます。
ジェダイもシスも、どちらも同じフォースの力を使います。
両者で違っているのは、その「使い方」です。
具体的には….
①力の源泉:ジェダイは平静心から、シスは憎しみなどの感情からフォースを使う。
②禁止術の存在:一部の残虐性を伴う技は、「ジェダイの掟」によって禁止されている。対して、シスの使う術に制限はない。
が異なっています。
光と闇が一対となって、バランスを保っているのです。
まるで太極図のような考え方。
シスのフォースについてはこちら!
【種類別】様々なフォースパワー
さて本題!
『ジェダイの書』によると、フォースによる技は「コントロール」「センス」「オルター」の3つに分類することができます。
それぞれの技を細かく解説していきます!
Control
「コントロール」とは、体内に対してフォースを用いるスキルの総称です。
あまりメジャーな技は含まれていません。
エネルギー吸収(Tutaminis)
ブラスターやライトセーバーによる攻撃のエネルギーを手で吸収してしまう技のことです。習得するのは極めて困難で、使うことができる人は限られていました。
エピソード2の対ドゥークー戦で、ヨーダがフォースライトニングを吸収してます。
さらに、吸収したものを跳ね返せるんですね!
また、クローン・ウォーズに登場した、モーティスの神たちはなんとライトセーバーの刃のパワーを手で吸収してしまっています。。恐るべし。
自己回復(Curato Salva)
傷を癒したり、苦痛を和らげたりすることができます。
実際に使われている場面は、あまり登場しません…。
追記:スターウォーズ9、『スカイウォーカーの夜明け』観賞後
==以下、ネタバレ注意==
レイの回復技。
かなり唐突に出てきました。
手をかざすだけで、他の生物の傷を癒すことができます。
さらには、ベンも一度は死んだレイを復活させることに成功。
これは…
ないだろ。
これまでの前例としては、レジェンズ上の話ですが、ダース・プレイガスただ一人。
何十年にも渡る研究の結果として、自分よりミディ・クロリアン値が低い生物のミディ・クロリアンの活動を操る術を習得しました。
レジェンズ設定でさえ、そこまでの壁を伴って生み出された技術であるのに…
ポン!とレイが、さらにはベンができても何の説得力もない。
これまでの設定を覆す、新たな解釈を加えるのであれば、ある程度の説明の上、説明不足を忘れさせるほどの物語にとっての核心的な要素とならないと。
正直、何でもありのサムいだけです。
むー。
アナキンができなかったことをベンはやってのけた、とか言ってるけど。
そこに至る過程がひっちゃかめっちゃかだから評価のしようがない。
フォースへの集中(Altus Sopor)
フォースへの集中力を高める技です。
これを究めると、集中している時は他人から姿が見えなくなることもあります。
(レジェンズ扱い)
Sense
「センス」とは、フォースを通じて自分の周囲の状況などを感じ取る能力の総称です。
生体感知(Prima Vitae)
目で見ることなく、周囲にいる生き物の位置やフォース能力を感じ取れる能力です。
EP4でダース・ベイダーは、Xウィングに乗るルークの「フォースの強さ」を感知しました。
クラウドシティでは、レイアがルークの絶体絶命を感知して、正確な場所へ救助に行きましたね!
親しい人であれば、「苦しい」などといったその人の感情までも感知できる場合もあります。
未来予知(フォースビジョン)
これは、自分や周りの人に迫っている危険などを、事前に予知することができるという能力です。
瞑想中や夢の中など、突然起きることが多くあります。
クローン・ウォーズでは、ヨーダが「ジェダイ・テンプルに何者かが侵入する」ことを予知しました。
また、アナキンは、恐らくパルパティーンにより意図的に誤ったビジョンを見せられていたのでしょう。恐るべし・・・
他人の死を感じる
“I felt a great disturbance in the Force, as if millions of voices suddenly cried out in terror and were suddenly silenced.”
(フォースの乱れを感じた。何百万もの声が悲鳴を上げたかと思うと、沈黙が訪れたのだ。)
by オビ=ワン・ケノービ
自分と親しい人物の死や、大量殺戮が起こったことを感じ取る能力です。
上記にあるように、 『エピソード4』でオビ=ワンは、デス・スター破壊された惑星オルデランに住む人々の大量殺戮を遠方から感知しました。
『フォースの覚醒』では、タコダナで外縁部に向かう船に乗り込もうとしていたフィンが人々の叫び声を感知しました。
そうなんです、彼は空を見ていないのに苦しみの声を聞いて、ふと空を見上げスターキラーのレーザー光線を見ました。
てことは・・・?
サイコメトリー(Psychometry)
「物」を触るだけで、その物体を最後に持った・使った人を感じ取ることができる能力です。
また、部屋などの「場所」にいることで、その場で過去に合った出来事を知ることもできます。
一部の特殊なフォース感応者だけが持っている能力です。
クローン・ウォーズに登場するクインラン・ヴォスが、コップを触ることでズィロが少し前に部屋を訪れていたことを確認しました。
最近だと、ゲーム『フォールン・オーダー』の主人公カルが、この能力を見せてますね。
テレパシー
遠く離れた場所にいる他人の頭の中に直接話しかける能力です。
エピソード5のクラウドシティで、ルークがレイアに自分の場所を知らせるのに成功しています。
いやー、この場面良いですね。関係ないけど、チューイの反応が好き(笑)。
Alter
「オルター」とは、フォースによって物理的な影響を与える能力の総称です。
これが一番派手なフォース能力!
テレキネシス
物を触らずに浮かせたり、動かしたりする能力です。
マスターヨーダの域に達すると、戦闘機や数トンはある岩などを動かすことができます!
物を押すことを「フォースプッシュ」、引くことを「フォースプル」と言います。
ライトセーバー投げ
ライトセーバーをブーメランのように投げて攻撃し、自分の手元まで戻す技です。
テレキネシスの応用版と言えます。
エピソード6でダース・ベイダーが、自分より高い位置にいたルークに対してライトセーバーを投げつけて攻撃しました。
首締め(フォースチョーク)
相手の首元にフォースを集中させることで、呼吸困難に陥らせる技です。
ダークサイドの技ですが、アナキンはジェダイ時代から怒った時によく使っていました…。
フォースシールド
フォースプッシュの応用技です。
空気を押すことで、一時的に外の空気が入ってこないドームを作ることができます。
クローン・ウォーズでは、ジロビースト退治のために放ったガス弾が、パルパティーンに触れないようにするために、ヨーダたちジェダイが4人がかりで空気の膜を作りました。
フォースジャンプ
高いジャンプや、高い所からの着地をする技です。
すごい時は、助走なしで垂直30mくらい跳びます。。
さらに、ジェダイ2人いる時は、後ろからフォースプッシュの援護をすることで、さらに飛距離を稼ぐことができます。
フォーススピード
高速移動のことです。
エピソード1の通商連合の船内で、ドロイデカに出くわしたクワイ=ガンとオビ=ワンが瞬間移動してます。
フォーススピードの存在を知るまで、これに気づきませんでした…。
マインドトリック
オビ=ワン:
「このドロイドは、お前たちが探しているものではない。」
ストームトルーパー:
「このドロイドは、我々が探しているものではない。」
相手の意思を操る技です。
自分の言ったことを、知らず知らずの内に相手にも言わせ、その通りの行動を取らせます。
意思の弱い人には簡単にかかりますが、一部にはこの技が効かない種族も存在しています。
代表例としては、トイダリアン(ワトーなど金にしか目がないため?)や、ハット族(ジャバ・ザ・ハットなど)が挙げられます。
精神崩壊?
マインドトリックの応用版とも言え、フォースを通じて相手の頭の中に強制的に侵入する技です。(正式な名前が見つかりませんでした。)
複数人でフォースを集中することで、通常のマインドトリックが効かない意志の強い人にも使えるため、拷問に使われます。
そのため、かなりダークサイド寄りの技に分類できるでしょう。
『クローン・ウォーズ』で、ジェダイらが誘拐した子供たちの居場所を聞き出す際に、賞金稼ぎキャド・ベインに対して使用しました。
動物を手懐ける
フォースを通じて動物と意思疎通することで、協力などをしてもらう技です。
EP2で、巨大カマキリ怪物に丸腰で襲われた経験のあるオビ=ワンとしては、「全ての生物とフォースで通じ合える」という説に苦言を呈したいようです….。(ジェダイの書の書き込みより)
環境変化(Alter Environment)
風や雷などを発生させることができる能力です。
特に、雷の発生は「フォース・ライトニング」と呼ばれ、シスの代表的な技です。
ちなみに、映画内のシス卿でフォースライトニングを使ったのは、ダース・ティラナス(ドゥークー伯爵)と、ダース・シディアス(パルパティーン)のみです。
ダース・ベイダーは「自分の生命維持装置が壊れる」という理由で、ダース・モールは「遠距離攻撃は姑息な手段」だと思っていたため、フォースライトニングを使わなかったそう…。
EP8で見せたスノークの電撃技は謎です。。
その他の特殊技
霊体化(Transcending death)
フォースのライトサイドを究めることで、死んだ後も自我を保つ術。
「フォースの霊体」「フォースゴースト」と呼ばれる淡く青白く光った姿で、フォース感応者の前に現れることができます。
これまでに成功したのは、クワイ=ガン・ジン(修業途中で死んだため声のみ)、ヨーダ、オビ=ワン・ケノービ、アナキン・スカイウォーカーのみとされています。
みな決まって死ぬ際に体が消滅します。(クワイ=ガンは残った、アナキンは微妙。。)
エピソード9で、ルークが霊体で登場する可能性あり!→レイアと登場しましたね!!
フォースの嵐
ワームホールを創り出すことで、艦隊どころか惑星レベルで破壊を行える嵐を発生させる術。
レジェンズ内でパルパティーンが使用しました。
(レジェンズ扱い)
エピソード8で登場したフォースパワーの検討
ここからは、『最後のジェダイ/エピソード8』の重大なネタバレが含まれています。
「フォースが乱用されている」との声が多かった今作。
そもそも、①能力としての由来はあるのかの検証、②映画として使われて良かったかの感想、の2点をチュン・ソロ目線で書いてきます。
ルークの技
クレイとの戦いにおいて、ルークは遠く離れた惑星オク=トーから自身の分身のようなものを映し出しました。
まず由来ですが…あります!
『ジェダイの書』にある「ドッペルゲンガー(Similfuturus)」という技なんです!
レジェンズから引っ張ってきたパターン。
「自分もしくは他人・物の幻影を敵に見せることができる能力」と解説されている技です。
オク=トーで暇人してたルークが、昔の書物で見た技をマスターしていたのでしょう。(適当)
ストーリー的にも、ルークが最後の最後に「反乱軍(レジスタンス)」の意志の炎を救った、という点ではかっこよかった。
X-wingを沈めちゃっている以上、自力で脱出できないし、一緒にファルコン乗ってくるのもなんか違うし。
ポーの学びとも重なって、あれ以外の方法はなかったと思う。
レイアの技
ファースト・オーダーから宇宙船で逃げている際、旗艦のコマンドセンター部分が攻撃・破壊され、その場にいたレイアは宇宙空間に放り出されてしまいました。
しかし少し経った後、レイアは真空で目を見開き、宇宙船に無事帰ってきて一命を取り留めたのです。。
宇宙遊泳したわけです。
この一連の動きは、
①自己回復技で回復・真空の苦痛を和らげる
⇩
②フォースプルで自分を宇宙船の方へ引き寄せる
と解釈できます。
これまでのスター・ウォーズにおいて、「人間種族」が真空で活動するためには「アーマー着用で短時間」が最低限必要でした。(一部の種族は真空耐性あり)
レイアは生身で放り出されています。
また『ジェダイの書』では、自己回復術も何でも治せる訳ではないことが明記されています。
宇宙空間でのフォースプルは、『反乱者たち』でケイナン・ジャラスが行っている前例があります。
また科学的にも、宇宙には重力がないため、軽い力で引いた後に慣性の法則で移動することは十分可能でしょう。
制作側としては、レイアにもフォース能力があることを見せたかったようです。
ただ『ブラッドライン』の設定では、レイアはあくまで政治家として生きたいとの思いから、フォースの修業は拒否してました。
ということで、レイアがスカイウォーカーの血を引いているからこそ、「理論的にはギリセーフ」と言っていいでしょう….。
はあ。
でもさ、観てる側からしたらさ、「えっ」てなるよね。
個人的には、このシーンにはかなり興ざめしました。
レイアがアップになって「えっ、まさか」、からのレイアのテーマが流れ出して「ぁぁ….やっちゃった….」で、逆トリハダ。
ここでのレイアのテーマは地獄曲でしたね。
ストーリーの流れ的にも、カイロ・レンが前作のハンに続いて2つ目の後悔を重ねてった方が良かった。
その方がカイロ・レンが「後戻りできない」となって、あそこまでつながり合っていたレイがライトサイドに戻せなった説明もつくし。
もちろん、レイアには簡単に亡くなってほしくないし、キャリー・フィッシャーは素晴らしかったけど、あの演出がダメ。
てなわけで、チュン・ソロ的には、なし!!!
ヨーダ:霊体での技
3つ目、ヨーダ様による雷。
『ジェダイの書』には、「霊体は物理的に干渉できない」とあります。
まあ、ジェダイの書が書かれた当時は、霊体化の術に成功した人はいないため、そもそもの解説が不十分である可能性もあるわけですが。
理論的には、前例が全くないことを行ったわけです。
霊体化の術にまだ謎が多いこと、グランドマスター・ヨーダの力の2点でゴリ押しした感はあります。
でも、
このシーン泣けるんですよ。。
生涯かけてジェダイの先頭に立ってきたヨーダが、「その手」で英知の結晶を燃やすんですよ。(実はレイが持ち出していたので、一部無事っぽい)
この感想で記事1つ書けちゃうんで省略しますが。
てなわけで、ストーリー的に素晴らしい演出だったからアリ!!!
▼で、記事書いちゃいました。笑
はい、結局感情に流されるチュン・ソロでした。
ジェダイの修業が、まだまだ足りませんね….。
ヨーダ様に怒られそうです。
まとめ
ということで、エピソード8の新技含め、フォースに関してすべて解説したつもりです。(抜けてる、違っている点あれば教えてくださるとありがたいです!)
いやあ、フォースの世界は奥が深いですね。
まだまだ、もっと深いところまで探求してみたいと思います。
それでは次に会う時まで、May the Force be with you….